[お話を伺った方]左から西松建設株式会社 栗原様・八景様課題|若手社員を中心に睡眠に関する問題が浮き彫りに—ねむりの応援団導入前の課題を教えてください。当社では、社員の健康維持・向上を目的に、2020年から「ライフスタイル調査」を実施しています。この調査では、睡眠・食事・運動・喫煙・飲酒習慣について社員の状況を把握し、健康経営の施策に活用しています。その中で、20代〜40代の社員を中心に睡眠に課題があることが明らかになり、健康診断の問診票の集計結果では社員の約4割が睡眠充足度の低い状態にあることが分かりました。また、ストレスチェックの結果とも照らし合わせると、睡眠の質が低い社員ほどストレスが高い傾向にあることが分かり、睡眠改善に向けた施策の必要性を強く感じていました。導入理由|個別の睡眠改善にアプローチできる「ねむりの応援団」が自社課題の解決に最適と判断—ねむりの応援団導入の決め手を教えてください。これまで、社員の健康管理や健康づくりを目的に健康講座で睡眠に関する動画配信を行っていましたが、それだけでは十分な効果が得られないのではないかという懸念がありました。健康推進センターには「日中に強い眠気を感じる」「夜中に何度も目が覚めてしまう」といった社員からの相談も寄せられていましたが、睡眠の悩みは個人差が大きく、現場での対応が難しいと感じていました。そんな中で、ねむりの応援団は、個別の睡眠改善にアプローチできる点が魅力的でした。ねむりの応援団は、LINEを通したサービス運用が行えるので、導入のハードルが低く、社員の負担が少ない点も良いと感じました。睡眠の専門家が個人のライフスタイルに寄り添ったアドバイスを提供し、しっかり伴走してもらえる安心感も導入の決め手になりました。活用方法|ストレス値が高く、睡眠に課題のある社員から段階的に展開—ねむりの応援団の活用方法を教えてください。現在、ライフスタイル調査やストレスチェックで、ストレス値が高く、睡眠の課題が顕著な社員に対して優先的にねむりの応援団の利用を促進し、徐々に全社へ広げていけるよう段階的に展開しています。当社では健康リスクのある社員に対して医療職による面談を行っているのですが、その中で睡眠に悩んでいる社員へねむりの応援団を紹介しています。また、睡眠課題を自覚していない社員にも、医療職から個別にプログラムを案内することで、睡眠改善に取り組むきっかけを提供できるよう努めています。—当初想定していたターゲット層と比べて、実際の利用者層に違いはありましたか?当初は20代〜40代の社員を中心に利用を想定していましたが、実際に利用者の年齢層を確認すると、50代の社員の参加も多いことがわかりました。50代の社員にも睡眠課題を抱えているケースが多いことは、新たな発見でした。利用者からは「自分の睡眠を可視化することで、自身の生活習慣を改善するきっかけになった」とポジティブな感想が寄せられており、こうした社員を一人でも多く支援できるよう取り組んでいきたいと考えています。今後の展望|睡眠改善を離職予防や復職支援にも活用したい—ねむりの改善プログラムを活用して、どのような効果がありましたか?まずは睡眠充足度の低い社員の割合を約3割まで減らすことを目標としています。また、離職者の中でもメンタルヘルス不調に陥った社員は睡眠に問題を抱えていることが多く、休職やメンタルダウンの前兆として、不眠や睡眠障害を発症する場合が多いと言われています。そのため、ねむりの応援団を通じて、休職に至る前に適切な対応を行うことで、社員の健康状態を維持することができればと考えています。さらに、復職支援の観点からも、メンタルダウンが疑われる社員に対して睡眠改善を行うことで、よりスムーズな職場復帰ができるようサポートしていきたいと考えています。社員の睡眠を整えることで、一人ひとりが健康に働き続けられる環境を構築し、メンタルダウンによる離職を防ぐ職場づくりをめざしていきたいです。※掲載内容は取材当時のものです。