柳沢正史教授監修・自宅で取り組める睡眠改善サービス「SOMNO+」はこちら睡眠前にヒーリング音楽を聴くことで期待できる効果睡眠前にヒーリング音楽を聴くことで期待できる効果は、大きく3つあります。どのようなメカニズムで良い効果が期待できるのか、詳しくみていきましょう。リラックスして入眠しやすくなる寝つきを良くするためには、副交感神経の働きが優位になり、心身ともにリラックス状態になることが必要です。周りが安全で落ち着いた場所である、心理的なストレスから解放されている、余計なことを考えず好きなことに集中できるなどの環境が整うと、副交感神経の働きが活発になります。副交感神経が優位になると、リラックス状態であることを示す脳波の「α波」が現れるのです。ヒーリング音楽には、副交感神経に働きかける周波数の音が多く含まれることが分かっています。ヒーリング音楽を聴くと、副交感神経に働きかけることで、リラックス状態になりα波を引き出すことが期待できます。睡眠の質が高まるヒーリング音楽の周波数は、副交感神経を刺激する音域が多いため、脳にα波を引き起こしやすいといわれています。脳にα波が現れているときは、心身ともにリラックスした状態で、自然な眠りへ導くようになるのです。自然な眠りのサイクルでは、入眠前から最初の3~4時間は、副交感神経が優位になります。就寝前にヒーリング音楽を聴くと、副交感神経を刺激することができるため、寝つきがスムーズになり、質の高い睡眠につながることが期待できます。関連記事:睡眠に導くツボを活用して質の高い眠りをサポート!朝スッキリ目覚められる寝る前にヒーリング音楽を聴くと、翌朝スッキリ目覚められることが期待できます。ヒーリング音楽を就寝前に聴くと、副交感神経に働きかけるため、身体がリラックス状態になるといわれています。心身がリラックスすると、睡眠前半で副交感神経が優位になり、しっかり休息できるのです。休息して身体が回復できると、睡眠後半は朝へ向けて、交感神経の働きが自然と活発になります。睡眠リズムにあわせて、副交感神経と交感神経の切り替えが滞りなくできると、朝スッキリ目が覚めるのです。ヒーリング音楽は、寝る前の交感神経と副交感神経のスムーズな切り替えに役立つことが見込めます。睡眠前に効果的な音楽の特徴3つ寝つきを良くするために、睡眠前に聴くと効果的な音楽は、以下の3つです。落ち着いたテンポの音楽歌詞が入っていない音楽自然音が含まれる音楽ひとつずつ詳しくみていきましょう。落ち着いたテンポの音楽一定のリズムの落ち着いたテンポで、しっとりとした曲調の音楽は、副交感神経を刺激して、心身がリラックスしやすいため、脳にα波が現れることを期待されています。落ち着いたテンポの音楽のなかでも、副交感神経に働きかける4000ヘルツ以上の高周波音域の曲が特におすすめです。高周波音域の代表的な音楽には、モーツァルトの楽曲があります。歌詞が入っていない音楽寝る前は、歌詞の入っていない音楽を聴くことをおすすめします。歌詞が聞こえてくると、無意識のうちに言葉として捉え、意味などを考えてしまうためです。考え事が始まると、脳が刺激されて覚醒し、寝つきが悪くなってしまいます。ほかにも、1つの曲のなかにさまざまな音が使われている音楽も、就寝前は控えましょう。たくさんの種類の音が耳に入ると、脳が覚醒してしまう引き金となります。自然音が含まれる音楽川のせせらぎや風のそよぐ音、小鳥のさえずりなどの自然界にある音が含まれたヒーリング音楽も、脳にα波をもたらして、寝つきをサポートしてくれるでしょう。自然界の音には「1 /fゆらぎ」という、規則的な音のなかに不規則的な音が調和している特徴があります。「1 /fゆらぎ」が含まれた音を聴くと、副交感神経の働きが活発になり、リラックス状態になるという研究報告があります。就寝前に「1/fゆらぎ」の音を聴くことによって、副交感神経が優位になりリラックスできると、自然な眠りへ導かれることが期待されています。リラックスして入眠できるヒーリング音楽メドレー4選リラックスして寝つきを良くするのに役立つ、ヒーリング音楽メドレーを4つ紹介します。音のタイプ別に、おすすめするポイントも解説するので、好みの音楽を探してみましょう。優しいオルゴールの音色に癒されたい方におすすめhttps://youtu.be/4f4WUB8eJ5g?si=pSHAwtKKll2l814___全6曲が入った心癒されるオルゴールメドレーです。睡眠を妨げる途中広告はありません。オルゴールの音色は「倍音」が豊かであるため、聴くと心地よく感じるといわれています。倍音とは、基本の音を鳴らしたときに同時に発生する音のことです。オルゴールの倍音は3.75ヘルツ~10万ヘルツとされ、人間が耳で聞き取れる範囲の20ヘルツ~1万6000ヘルツより広い音域があります。人間は、耳で聞き取れない高周波音を含む音楽を聴くと、リラックス状態になりα波が現れると論文発表されています。さらに、このオルゴールメドレーは、ゆったりとしたテンポであるため、自律神経の働きを整えてリラックスしやすいでしょう。川のせせらぎや鳥の声に癒されたい方におすすめhttps://youtu.be/HAzZH6wccew?si=B34tIFXF4GtSjJEc水の流れる音に小鳥のさえずりが響き、やすらぎを感じさせる音です。森林浴をしているような動画もあり、視覚的にも癒されます。川のせせらぎや鳥の声のような自然界の音には「1/fゆらぎ」が多く含まれているため、副交感神経を優位にしてリラックスモードに導いてくれるでしょう。この動画には途中広告がないため、寝つきを妨げることもありません。ピアノの音やクラシック音楽が好きな方におすすめhttps://www.youtube.com/watch?v=gV4EH3gPI7kモーツァルトの楽曲が全7曲入ったクラシックメドレーです。オーケストラやピアノが好きな方にもおすすめします。途中広告がないため、ストレスを感じることはありません。クラシック音楽のなかでも、モーツァルトの楽曲は4000ヘルツ以上の高周波音が多く含まれています。高周波音が入った音楽を聴くと、リラックス状態へ導いてα波を引き起こすといわれており、自然な睡眠に導きやすいでしょう。琴や三線など和楽器音が好きな方におすすめhttps://youtu.be/V_AXr36Sh1Y?si=4EtGtjcjl10EM9YT琴や三味線からなる優雅なテンポで、雅楽を思い起こすような音楽です。この動画は途中広告がないため、睡眠を遮ることはありません。琴や三味線が奏でる音は、倍音が豊かで深みがあります。倍音が多く含まれた音を聴くと、リラックス効果があるといわれています。この音楽には、和楽器の音のほかに、「1/fゆらぎ」の特徴を持つ鳥のさえずりも含まれているため、心穏やかになるでしょう。睡眠前に音楽を聴く際の注意点睡眠前にヒーリング音楽を聴く際は、メリットを台無しにしないための注意点が2つあります。それぞれ詳しくみていきましょう。音量は40デシベル以下に設定する睡眠前にヒーリング音楽を聴く際は、音量にも注意が必要です。目安としては40デシベル以下の音量で聴くようにしましょう。音が大きすぎると、脳が覚醒して寝つきが悪くなり、睡眠障害につながる可能性があります。騒音を含めた夜間の音量について、WHO(世界保健機関)では40~45デシベル以下と定めています。人によっては、35デシベル以上でも睡眠に悪影響を及ぼすこともあるのです。音量が気になるときは、騒音を測定できるスマホアプリでチェックしましょう。タイマー機能を活用して睡眠中は音楽を聴かない寝る前にヒーリング音楽を聴くことは、リラックスする手助けになりますが、睡眠中までずっと聴き続けるのは避けましょう。睡眠中に音が入ると脳が刺激されてしまい、目が覚めたり熟睡できなくなったりする原因になります。音楽を止める前に眠ってしまわないように、タイマー機能を利用しましょう。入眠するタイミングで、音楽を止めるように設定するのがおすすめです。関連記事:睡眠トレーナーが実践!スマホコントロール術寝る前はヒーリング音楽を聴いて睡眠の質を高めよう睡眠前にヒーリング音楽を聴くと、自律神経のバランスが整い、睡眠をサポートする効果が期待できます。ヒーリング音楽には、副交感神経に働きかける周波数の音や、リラックス効果のある「1/fゆらぎ」の音が含まれているためです。寝る前に聴くことで、心身がリラックスしやすく、副交感神経が優位となり、自然な眠りへ導かれることでしょう。ヒーリング音楽の種類は、自然界の音が入ったものや、穏やかなリズムのクラシック音楽などがおすすめです。聴くときの音量は40デシベル以下に抑えて、睡眠中まで音楽を流し続けないように注意してください。ヒーリング音楽を取り入れても睡眠状況が改善しない場合は、将来的にストレス障害や不眠症などにつながるリスクがあるため、睡眠専門医に相談しましょう。関連記事:質の高い眠りをサポート!睡眠を深くする7つの方法