柳沢正史教授監修・自宅で取り組める睡眠改善サービス「SOMNO+」はこちらホワイトノイズとは騒音をマスキングする雑音のことホワイトノイズとは、ラジオの雑音の「サーッ」というような音で、多くの周波数の音が同じ強度で混ざっている雑音です。「静かな部屋の中で、突然ドアが閉まるとビクッとしてしまい、眠れない」という経験をしたことはありませんか。大きい物音というより、突発的な音は気が散りやすく、睡眠への意識が離れることも少なくありません。そこでホワイトノイズを流すと、不眠の原因となる突発的な音が柔らかくかき消され、静かに感じられます。大人だけでなく、赤ちゃんの寝かしつけにも効果があると注目されています。ホワイトノイズの効果的な取り入れ方ホワイトノイズの取り入れ方には、ホワイトノイズマシンなどグッズを使う方法と、YouTubeやスマホアプリを使う方法があります。ホワイトノイズマシンなどのグッズでかけるホワイトノイズマシンという専用のスピーカーを活用する方法があります。「ザーッ」や「ゴーッ」のようなホワイトノイズを発生させるグッズです。大きさも多様で、リモコン操作やタイマー付きなど、さまざまな機能を搭載したホワイトノイズマシンが発売されています。また、ホワイトノイズの音にも多様な種類があります。ホワイトノイズマシンによって発生する音の種類が異なります。不快だと感じることがないよう、自分が心地よいと思うホワイトノイズマシンを選んでみてください。YouTubeやスマホアプリでかける自分にとってホワイトノイズが快眠に役立つ音かを確認するために、スマホなどで試してみるのも良いかもしれません。YouTubeのホワイトノイズの動画も、ホワイトノイズマシンでかけ流すものと同様の効果が期待できます。YouTubeなど動画サイトなどでは、ホワイトノイズを流すコンテンツがあります。また、スマホアプリがダウンロードできるケースも珍しくありません。ホワイトノイズマシンと同様に、さまざまな種類の動画が出ているため、好みで選んでみましょう。さらに、ホワイトノイズは、寝る前に流すだけでなく勉強や仕事中に流すことで、集中力が高まる効果もあるといわれています。YouTubeやスマホアプリは、状況や目的に合わせて活用するとよいでしょう。関連記事:睡眠トレーナーが実践!スマホコントロール術ホワイトノイズをかけるときの注意点ホワイトノイズをかけるときには、音量設定やイヤホンの使用に注意する必要があります。ホワイトノイズマシンの音量設定に気をつけるホワイトノイズマシンを使う際は、音量に十分注意が必要です。現時点では、ホワイトノイズが人体に有害であるかはわかっていません。しかし、音量設定が大きすぎると、かえって眠れなくなるリスクがあります。ホワイトノイズのみに関わらず、欧州WHO夜間騒音ガイドラインでは夜間の屋外騒音を40dB以下にすることを推奨しています。そのため、屋内でもホワイトノイズマシンやスマートフォンの音量を調整しながら活用しましょう。参照:White noise and sleep induction参照:Night noise guidelines for Europe参照:健康づくりのための睡眠ガイド2023|厚生労働省イヤホンで聞くときは時間に気をつけるイヤホンを使う場合には、1日の使用時間を1時間未満に抑えましょう。あまり長時間聞きすぎると、難聴になる恐れがあるためです。長時間聴きすぎないためにも、入眠時には、タイマー機能を活用するのもよいでしょう。参照:ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)について|e-ヘルスネット|厚生労働省安眠をとるための室内の環境づくりホワイトノイズを効果的に取り入れるためには、室内環境の作り方も大切です。ここでは、睡眠の質の改善を目的とした環境を整えるコツを紹介します。関連記事:眠りが深いか確かめる方法。主観的・客観的な判定で得る理想の睡眠参照:知っているようで知らない睡眠のこと|厚生労働省室内の温度・湿度を調節する心地良い眠りを得るためには、部屋の温度と湿度の調節が欠かせません。寝る前の部屋の温度が、冷えすぎたり暑すぎたりすると、眠りの質が低下することがあります。夜中にぐっすり眠れない、夜中に目が醒めるという方は、温度と湿度を見直してみましょう。具体的には、寝床の中で、体の近くの温度が33℃前後になっていることが望ましいとされています。体温よりも少し低いくらいの温度です。また、体が感じる温度は、空気の温度だけでなく湿度にも影響されます。エアコンの加湿機能や加湿器を使って部屋の湿度を上げると、快適な環境を作ることが可能です。通年で、湿度は50%前後が良いとされています。温度や湿度に気を配り、自分にあった設定を見つけることで、より良い睡眠を得られるでしょう。参照:健康づくりのための睡眠指針 2014|厚生労働省光を調整する夜は室内の照明を弱くし、光の量を減らしてリラックスできる環境を作りましょう。室内の照明を調整することで、自然な眠りに導かれ、安眠へとつながります。寝るときには、自分が不安を感じない程度の暗さに調整しましょう。完全な暗闇にする必要はありません。落ち着いた雰囲気を作り出すことが大切です。また、朝にカーテンを開けて自然光を取り入れることも大切です。日中は明るい環境を保ち、光を浴びることは体内時計を整える効果も期待できます。関連記事:質の高い眠りをサポート!睡眠を深くする7つの方法音は40dB以下に下げる就寝時の室内の音は、40dB以下に抑えることが理想的です。40dBを言葉で表すと、静かな図書館の中や、風がそよぐ木々の音程度の音量です。夜間の騒音は45〜55dB程度であっても、不眠や夜間の覚醒を増加させる可能性があります。実現できない場合は、前述した通りホワイトノイズを取り入れましょう。タイマーを使って自動的に音が止まるように設定しておけば、かけた音によって途中で起こされる心配もありません。また、部屋の防音対策を施したり、音を遮るカーテンを使用したりするのも有効です。快眠を得るために環境を整えようホワイトノイズを活用するには、ホワイトノイズマシンやスマホアプリを使う方法があります。ホワイトノイズを使用するときには、音量を40dB以下に調節し、イヤホンは長時間使用しないように注意しましょう。また、安眠を得るためには、温度・湿度・光・音といった室内環境を整えることも大切です。夜の睡眠の質が改善され、朝にすっきりとした感覚を取り戻すために、本記事で紹介した方法をぜひ取り入れてみてください。関連記事:ウェルビーイングの重要性と高める方法