ヘルスリテラシーとは?ヘルスリテラシーとは?ヘルスリテラシーとは、健康や医療に関する情報を正しく入手し、日常生活におけるヘルスケアや疾病予防、健康増進に活用する能力を指します。ヘルスリテラシーが低いと病気や治療の誤った情報に振り回されたり、病気の自覚症状を見逃してしまったりするため、自分で自分の健康を守りきれなくなる可能性があります。ヘルスリテラシー3つのレベルヘルスリテラシーの研究を行ったドン・ナットビームによると、ヘルスリテラシーは以下の3つのレベルに分けられます。レベル1:機能的ヘルスリテラシー日常生活で役立つ読み書きの基本的能力をもとに、健康リスクや保険医療などに関する情報を理解できる能力レベル2:相互作用的ヘルスリテラシー人との関わりを含むさまざまなコミュニケーションによって情報を入手し適用できる能力レベル3:批判的ヘルスリテラシー情報を否定的に分析し活用できる能力健康に関するさまざまな情報があふれている現代において、自分の目で情報の真偽を正しく判断し、行動に移せるようになる能力は必要不可欠といえます。健康経営においてヘルスリテラシーはなぜ重要?ヘルスリテラシーは、自分自身の健康を守るために必要不可欠な能力であるとともに、健康経営の促進にとっても重要な要素といえます。従業員のヘルスリテラシーが低いと、自身の健康状態や健康に関する情報への関心が低いため、健康経営の施策にも関心や必要性を持てず、健康経営が促進しづらくなります。逆に従業員のヘルスリテラシーが高くなれば、自分自身で健康に関する正しい情報を得て健康増進に努めつつ、健康経営施策についても積極的な参加が期待できるでしょう。ヘルスリテラシーを高める方法4選健康経営の視点から、従業員のヘルスリテラシーを高める方法を4つ紹介します。1. 従業員の健康やヘルスリテラシー尺度を知るまずは、従業員の健康状態やヘルスリテラシーのレベルを知ることが大切です。自身の健康を知るためには、健康診断や人間ドック、ストレスチェックを受けることが近道でしょう。企業の対策としては、従業員の健康診断受診率を高める努力が必要です。ヘルスリテラシーの測定にはさまざまな尺度が存在しますが、「CCHL(伝達的・批判的ヘルスリ テラシー)尺度」(石川ひろの他開発)がおすすめです。CCHL尺度は5つの項目を5段階で回答し、平均を尺度得点とする方法です。設問数が少なく、多忙な従業員にも受け入れられやすい評価方法といえるでしょう。2. 情報の信頼性を考えるインターネットを通じて何でも簡単に調べられる現代において、本当に正しい知識を得るためには、情報を取捨選択することが求められています。情報の信頼性をチェックするポイントは、「誰またはどこの機関が発信している情報なのか?」「いつの情報なのか?」などがあります。また、一度はその情報を批判的な目線で見てみることも大切です。日々情報は更新されているため、従業員に対して最新の健康に関するセミナーなど学習機会を設けるのも良いでしょう。3. 伝える力を養う自分の健康状態や悩みをわかりやすく伝えることは、適切な医療を受けるために大切なことです。多忙な医師や看護師の方に遠慮して、「聞きたいことが全部聞けなかった…」という経験がある人は多いのではないでしょうか?上手に相談するためには、聞きたいことをあらかじめメモしておくのがおすすめです。相談しやすいかかりつけ医を持つのも良いでしょう。企業が取るべき対策として、産業医やカウンセラーなどとの相談の場を増やし、従業員の健康状態や悩みを聞き出しやすい状況を作ることが大切です。4. 健康経営でヘルスリテラシーを高める「ヘルスリテラシーを高める→健康経営が促進する」というベクトルだけではなく、「健康経営を実施する→従業員のヘルスリテラシーが高まる→健康経営が促進する」という考えも押さえておきましょう。ヘルスリテラシーを高める健康経営の施策として、健康に関するセミナーの開催やウェルネス動画の配信、オンライン相談、イベントの開催などがあります。自身の健康を顧みるきっかけとなるような健康経営施策がおすすめです。弊社の「ねむりの応援団」では、健康経営の施策として睡眠に関するセミナーやオンライン相談、コンテンツ配信、睡眠改善の伴走サービスなどを提供しています。まとめ健康や医療に関する情報を正しく入手し、健康のために活用する能力「ヘルスリテラシー」。ヘルスリテラシーを高めることは、自身の健康を守るだけでなく、健康経営の促進にもつながります。健康診断の推進や健康セミナーの開催などを通じて、従業員のヘルスリテラシーの向上に努めましょう。