参考資料:健康づくり担当者は必ず知っておきたい! 見逃しがちな損失コストとは!? ~プレゼンティーズム~プレゼンティーズムとは「プレゼンティーズム(presenteeism)」とは、日本語で「疾病出勤・疾病就業」などと訳され、欠勤にはいたっておらず勤怠管理上は表に出てきていないものの、健康問題が理由で生産性が低下している状態を指す言葉です。プレゼンティーズムには、片頭痛やメンタルヘルス不調、肩こり、腰痛、眼精疲労、PMS(月経前症候群)など原因はさまざまあり、勤怠管理上表に出てこないため可視化されづらいという特徴があります。一方で、「欠勤・休業」と訳される「アブセンティーズム(absenteeism)」は、心身の不調により遅刻・早退・欠勤・休職などで業務が行えない状態を指します。プレゼンティーズムとアブセンティーズムは、WHO(世界保健機関)によって提唱された、健康問題に起因したパフォーマンスの損失を表す指標になっており、話題にのぼることが多い言葉です。プレゼンティーズムによる影響と健康経営上の2つの図は、アメリカの研究と日本国内の企業・組織を対象とした「健康に関連する企業の総コストの割合」を示したグラフです。アメリカでも日本でも、プレゼンティーズムによる損失コストは全体の大きな割合を占めており、日本にいたっては全体の77.9%になっています。「ユナイテッド・ヘルスコミュニケーション株式会社」が行った調査によると、1人あたりのプレゼンティーズム損失コストは、健康な人であっても年間60万円、高ストレス者になると109万円、超高ストレス者になると139万円にも上ります。さらに、経済産業省の「企業の「健康経営」ガイドブック~連携・協働による健康づくりのススメ~」によると、「睡眠休養」の項目において、リスクあり・リスクなしの人のプレゼンティーズム損失コストの差額は年間約32万円と試算されています。これは「運動習慣」(約3万円)や「アルコール摂取」(約26万円)といったほかの項目と比べても高い金額です。これらのことから、健康経営によりプレゼンティーズム損失コストを下げることができれば、さらにいえば睡眠休養におけるリスク者を減らせば、企業の利益につながりやすいといえるでしょう。プレゼンティーズムと睡眠とのつながりプレゼンティーズムは、喫煙・運動習慣・睡眠休養といった「生活習慣リスク」と、主観的健康観・生活満足度・仕事満足度・ストレスといった「心理的リスク」の関連が強いといわれています。ここでは、それぞれに起因するプレゼンティーズムと睡眠とのつながりについて詳しく見てみましょう。生活習慣リスクにおけるプレゼンティーズムと睡眠睡眠は、体や脳の疲労回復や成長、記憶の整理に不可欠です。日々の睡眠不足が積み重なる「睡眠負債」は、免疫力の低下やさまざまな病気のリスクを高めるだけでなく、集中力・判断力の低下や感情の制御が効きにくくなることにより、作業効率の低下を招きます。このことから、睡眠負債はプレゼンティーズムと特に密接な関係があるといえるでしょう。心理的リスクにおけるプレゼンティーズムと睡眠睡眠は、メンタルヘルスと大きく関わりがあることがわかってきました。例えば不眠症は、ストレスなどからのメンタルヘルス不調により引き起こされると思われてきました。しかし、最近ではストレスによって不眠となり、メンタルヘルス不調が引き起こされると考えられており、さまざまなエビデンスや論文が発表されています。さらに、「ねむりの応援団」の「ねむりの改善プログラム」の事例として、ねむりの改善プログラムを通じて睡眠が改善すると、心身のストレスも改善傾向になるという結果がでました。メンタルヘルス不調になると、集中力・判断力・決断力の低下といった症状が現れるようになり、その人本来のパフォーマンスが発揮しにくくなります。このことから、睡眠改善は、心理的リスクにおけるプレゼンティーズムの改善にも役立てることができるでしょう。睡眠改善によるプレゼンティーズム対策なら「ねむりの応援団」生活習慣リスクと心理的リスクの両方をまとめて改善に導くのが「睡眠改善」です。ねむりの応援団なら、睡眠に関する相談や睡眠に関するコラム・動画の配信から、睡眠の専門家による伴走型サービスまで、睡眠に悩みがある方やメンタル休職リスクのある方を対象に幅広いサポートをご用意しています。ねむりの応援団の導入効果として、ストレスチェックにて高ストレス判定を受けた従業員3名にサービスを利用してもらいました。終了者の3名全員が、平均改善幅5.6という、大幅なプレゼンティーズムの改善が見られました。睡眠改善の結果、心身が健康になり、仕事のパフォーマンスが高まったといえます。▶︎ねむりの応援団 サービス資料まとめ欠勤や休職にいたってはいないものの、心身の健康問題により生産性が低下している状態を指す「プレゼンティーズム」。プレゼンティーズムによる損失コストは、従業員の健康関連コスト全体の割合から見て7割を超すという調査結果もあり、早急な対応が必要といえます。プレゼンティーズムは睡眠と関わりが深いため、そこから対策を始めてみるのもおすすめです。参考資料:睡眠からアプローチ! 企業の生産性向上の方法とは?