柳沢正史教授監修・自宅で取り組める睡眠改善サービス「SOMNO+」はこちら睡眠不足と食欲の関係睡眠不足になると、食欲に関わるホルモンのバランスが崩れます。食欲を刺激するグレリンは増え、満腹感を知らせてくれるレプチンは減ってしまいます。また、ある実験では睡眠不足になると甘いものや炭水化物、スナック菓子の消費量が増え、高カロリーの食事を好む傾向があるということがわかっています。睡眠が足りないことは、食べる量が増えてしまうだけではなく、食べる内容にも影響を与えるのです。食欲のコントロールをうまくするにはしっかり睡眠時間を確保することが大切です。食欲の秋と睡眠食欲の秋という言葉の由来は、「旬のものが多いこと」、「気温が落ち着き、暑さで低下していた食欲が回復すること」により食欲を感じやすくなることから言われています。また、秋になると日照時間が短くなるため、夏に比べるとセロトニンの分泌量が減るとされています。このセロトニンは精神安定に関わることで有名ですが、食欲の調節にも関わっており、分泌量が減少すると過食傾向がみられます。セロトニンは睡眠のスイッチを入れてくれるメラトニンを作るのに必要になるので、しっかり分泌することがよい睡眠につながります。日光を意識的に浴びるようにする、おいしい食事をよく噛んで食べる、ウォーキングをするなどしてしっかり分泌するようにし、秋の過食を防止して、よい睡眠をとることにつなげましょう!どんな食事が睡眠に有効なの?即効性のある食べ物は残念ながらありません。毎日の積み重ねを意識しましょう!まず、人には体内時計があります。この体内時計は光を浴びることと食事を一定のリズムで摂ることで整います。体内時計を動かすには、朝食で炭水化物とタンパク質の組み合わせで摂取することが有効です。ご飯派であれば卵や納豆、魚、豆腐などの組み合わせ、パン派であれば卵やツナ、チーズ、乳製品などを組み合わせることがおすすめです。余裕がある方は、ここに野菜や海藻を使ったお味噌汁やお浸しなどをつけていただくとさらによいです!そして寝る前のドカ食いは睡眠の妨げになるので、できれば寝る2~3時間前には食事を済ませるようにし、炭水化物(ご飯や麺類)や揚げ物ばかりのメニューにならないようにしましょう。炭水化物ばかりの夕食になると、夜間低血糖で夜中に目を覚ましてしまったり、思っているよりも早く目が覚めてしまう原因になる場合があります。参考文献・睡眠こそ最強の解決策である,SBクリエイティブ株式会社,P.217-223(2022,マシュー・ウォーカー)