柳沢正史教授監修・自宅で取り組める睡眠改善サービス「SOMNO+」はこちら体温の変化通常、体温は午後~夕刻に最高点、深夜から早朝に最低点となる概日リズム(周期が24時間に近い生体リズム)を刻んでいます。体温の下降は、手足の末梢皮膚血管が拡張し、身体の内部の温かい血液が皮膚表層に運ばれ、そこから体温を放熱することで達成されるため、就寝前に手足が温かくなることは正常な反応と言えます。手足の火照りの要因就寝前に手足が温かくなることは正常な反応と言えど、その火照りにより眠れなくなる場合は、環境要因と感覚的要因の2つが考えられます。① 環境要因暑い日々が続いていますが、エアコンや扇風機、除湿器は活用していますか。高温多湿環境は皮膚からの放熱を妨げるため、注意が必要です。夏の間は室温26℃・湿度50~60%を目安とし、環境を整えましょう。② 感覚的要因忙しい毎日をお過ごしで、自律神経が乱れていませんか。自律神経が乱れることで、正常範囲の体温上昇を火照りとして過敏に捉えてしまう可能性がございます。規則的な生活習慣、バランスの良い食事、適度な運動などにより、自律神経を整えましょう。接触冷感素材のススメ昨今、接触冷感素材を謳った、触れたときにヒンヤリと感じる生地を用いた寝具が多数発売されています。接触冷感素材は身体の熱を吸収する働きを持ち、体温の放熱を促進させるため、夏の間は特にオススメです。ただし、接触冷感とは、あくまでも触れたときにヒンヤリと感じるもの。睡眠中は動きが少ないため、ずっと接しているうちに肌と生地の温度差がなくなり、時間が経つと生暖かく感じる場合もございます。接触冷感素材の中でも、吸収した熱を逃す「通気性」や汗を吸い取る「吸湿性」が備わった商品を選択すると良いでしょう。参考文献・基礎講座 睡眠改善学 第2版 P.45,213(2019,白川 修一郎ほか)・応用講座 睡眠改善学 P.52-55(2013,堀 忠雄ほか)・橋本一馬ほか,相変化材料を用いた温熱調節寝具における寝心地評価,日本感性工学会論文誌,14(3),P.381-389,2015