柳沢正史教授監修・自宅で取り組める睡眠改善サービス「SOMNO+」はこちら歯ぎしりの原因とは?かつては異常習癖や悪習癖などと言われていましたが、近年の研究では歯ぎしり自体は生理的なものであり、それ自体が病的なものとは限らないと言われています。大きく下記の4つが原因であると言われています。脳の生理現象歯ぎしりの原因はまだ不明な部分も多いとされていますが、近年の研究では、睡眠中の大脳上位中枢の興奮に由来するもので、中枢性に引き起こされるものであると言われています。喫煙・カフェイン・アルコール(憎悪因子)歯ぎしりは浅い睡眠の時に起こると言われています。飲酒や喫煙が直接的に歯ぎしりの理由になっているのわけではなく、飲酒や喫煙により睡眠が浅くなり、歯ぎしりにつながっている可能性があると言われています。ストレス歯ぎしりは昼間に蓄積されたストレスによって起こりやすいと言われています。また、ストレスが歯ぎしりを引き起こす一方で歯ぎしりをすることによって無意識に体にかかるストレスを緩和しているとも言われています。睡眠時無呼吸症候群睡眠時無呼吸症候群を発症すると、寝ているときに呼吸が止まるため、脳は活性化され睡眠が浅くなります。歯ぎしりは睡眠が浅くなると起こると言われているため、睡眠時無呼吸症候群と歯ぎしりは関連があるとされています。逆流性食道炎逆流性食道炎とは食道の粘膜に炎症が起きる疾患です。歯ぎしりは唾液の分泌を促します。この原理を利用し、上下の歯をかみ合わせることで食道に流れ込んできた胃酸を唾液で中和しているのではないかと言われています。歯ぎしりを自分で改善する方法はある?歯ぎしりを改善するには、歯ぎしりの原因となっている原因の究明や歯科医による治療が一番ですが、実は自宅で実践できるセルフケアもあります。そのセルフケアとは「睡眠の質を高めること」です。 睡眠は朝~日中の行動、就寝前の行動など様々な影響を受けています。睡眠の質を高める生活習慣を身につけ、歯ぎしりを少しでも軽減していきましょう。ここでは、睡眠の質を高めるポイントを生活時間に合わせて図で示しています。ご自身で取り入れられることからぜひ始めてみてくださいね!毎朝できるだけ規則正しい時間に起き、朝日を浴びて、朝食を摂り体内時計を調整する日中は、光を浴び、活動的に過ごし、昼夜のメリハリをつける仮眠を取るときは夜の睡眠に影響を与えないよう15時までにとり、時間は15~20分程度にする運動は、眠りのためには夕方がおすすめ!ライフスタイルに合わせて、習慣化できることを重視する夜は、寝る2~3時間前に入浴し、明るい光を避け、暖色系の灯りのもとリラックスして過ごす寝る直前の食事やカフェイン、寝酒や喫煙は睡眠の質を低下させるため避ける起きている時の食いしばりにも注意!歯ぎしりは睡眠中に無意識に起こる現象で、目が覚めている状態では起こりません。ただ気をつけたいのが、“日中の歯の食いしばり”です。人は不安や緊張、恐怖などのストレスを抱えているとき、無意識のうちにからだに力が入ります。皆さんもストレスを感じたりすると、歯を食いしばる癖が出ていないでしょうか?睡眠中に歯ぎしりが起こっている方は日中、食いしばりが癖になっているケースもあるようです。日中食いしばりをしていると感じたら緩める、というのを意識すると無意識の歯ぎしりや食いしばりが改善されていくケースもあるようです。すぐに実践できる!リラクゼーション法力を緩める方法として、通常、筋肉は緊張状態になっているため、そのままリラックスしようとしても難しいものですが、反対に、意図的に筋肉を緊張させると力が抜きやすくなります。ここでご紹介する筋弛緩法は、この特定を利用したリラクゼーション法で不眠の解消に役立つことでも知られています。からだの各パーツの筋肉を意識的に緊張させたあと、力を抜いて緩めることを繰り返していきます。読みながら、一緒にやってみてくださいね。①ベッドや椅子に腰掛け、力を抜いて手足をぶらぶらさせ、全身をほぐします。②両腕を伸ばし、掌を上にして、親指を曲げて握り込みます。5~10秒間力を入れ緊張させたら、手をゆっくり広げ、膝の上において、15~20秒間脱力します。このとき、筋肉が弛緩した状態を感じるようにしましょう。③次に、 握った握り拳を肩に近づけ、曲った上腕全体に力を入れ5~10秒間緊張させ、その後15~20秒間脱力・弛緩します。他にも、顔をぎゅっとすぼめたり、背中や肩など緊張させる部位を変えて、実施することができます。どこの部位でも、要領は同じで、5~10秒間緊張後、15~20秒間脱力・弛緩させることを意識してみてください。参考文献・健康づくりのための睡眠ガイド2023 P29.(2023,厚生労働省)・健康づくりのための睡眠指針2014 p18.(厚生労働省)・睡眠時ブラキシズムの基礎と最新の捉え方,鈴木善貴,大倉一夫,松香芳三,睡眠口腔医学,10月,2016出典・日本歯科医師会 「歯ぎしり」https://www.jda.or.jp/park/trouble/bruxism.html・厚生労働省eヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-004.html・文科省ホームページhttps://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/002/003/010/004.htm