柳沢正史教授監修・自宅で取り組める睡眠改善サービス「SOMNO+」はこちら寝る前のお酒って結局のところどうなの?実は、お酒は「寝つき」を良くする一方で「睡眠の質」を低下させてしまうことが明らかになっています。寝つきについてお酒を飲んだ後、体内で吸収されたアルコールが胃腸から血液に渡り、それが脳に到達した際に覚醒作用を持つ神経細胞を抑え込むことで、眠気が生じると言われています。また、ヒトは深部体温が下がることで眠気が生じますが、お酒を飲むことで一時的に上昇した深部体温が時間経過とともに下がることで眠気が生じるとも言われています。睡眠の質についてしかし、お酒を飲んでから3時間ほど経ち、アルコールが分解され始めるとアセトアルデヒドという有害物質が分泌されます。このアセトアルデヒドは交感神経を刺激し、眠りを浅くしてしまうと言われています。※交感神経:活動的な時に優位になる自律神経の1つ。自動車ではアクセルに該当し、盛んに働いているときには血管を収縮させ、心拍数を高め、血圧を上昇させる。また、アルコールには利尿作用もあります。この利尿作用により目を覚ましやすくなり、浅い睡眠になる要因となります。睡眠への影響を抑えるお酒の飲み方水を飲む体がアルコールを分解する際には水が必要となるため、例えば、1Lのビールを飲むと1.1Lの水分が失われると言われています。そのため、以下のとおり水を飲むことがおすすめです。・お酒を飲む前に水を1杯飲む・お酒と同量の水を飲む弊社の飲み会でも実施していますが、皆さんもお酒の注文の際は「チェイサーもください」とお願いしてみてください!そうすることでお酒の飲みすぎを防ぐことができ、脱水や悪酔い、二日酔いの予防も期待できます。就寝2~3時間前には飲酒を切り上げるお酒を飲む「時間帯」も大切です。札幌医科大学の研究で、アルコールの代謝は睡眠によって遅延することが報告されています。代謝速度は人によって個人差がありますが、完全に代謝するには5時間程度かかることもあるようです。就寝前にアルコールの代謝がある程度終わっているように、最低でも就寝2~3時間前までには飲酒を切り上げましょう。アルコール代謝を促す快眠おつまみアルコールは肝臓で代謝されますが、肝臓の負担を和らげたり、代謝を助ける食べ物も知っておくと安心です。今回は居酒屋という設定でご紹介いたします。焼き鶏鶏肉には、アルコール代謝で必要なナイアシンが豊富に含まれる。ささみやむね肉、砂肝は低脂質・高たんぱくでヘルシー。お刺身まぐろやかつおには、ナイアシンだけではなく肝機能を高める働きのあるメチオニンも豊富に含まれる。タコの酢の物、イカの一夜干し タコやイカには、肝臓の負担を軽減するタウリンが多く含まれる。冷奴、枝豆豆類には、低脂質でアルコールの代謝に欠かせないビタミンB1が含まれる。いかがでしたか?皆さんも取り入れやすそうなところからお試しいただき、次の日も元気に過ごせるようお酒の場を楽しみましょう!参考文献 ・なぜあの人はよく眠れるのか 著小林弘幸、三輪田理恵 p70,71・松本博志,アルコールの基礎知識,J Alcohol & Drug Dependence,46(1),p146-56,2011